夜ふかしの海
/今年の夏休みは、暑い日々が続いています。受験生がいる夏のことを百合子さんのブログで読んでいた数年前。気がつけば我が家も受験生がいるのでした。 秋の試験日から希望校への受け入れ発表まで7,8ヶ月もかかる受験。勉強もたんたんと続けていくしかないようなのでお天気が良い日は美しい夏を楽しもうと、潮のひきいっぱいをねらって海へ行きました。岩場の水があたたかく、いろいろな形や色の海藻がきれいでした。岩場で削った土を作って絵の具をつくる方の話も聞きました。 小さなカニが出てくるのは、潮が入り出す頃。子どもたちがもっと小さなときは、本当に毎日毎日一緒に遊んでいたので それが過ぎるとは思えなかったのですが、気がつくと大きくなっていて こうやって過ごせる日がいかに貴重が感じられるようになってきました。 気がつけばもう7時半なのに、大した食事も持ってきていなかったので海辺のカフェでフライドポテトにチーズをかけた、すっごく美味しいけれどカロリーだけは考えたくないものを、指をやけどしながらつまみました。さらに、家で各々が好きな野菜や果物をつまみ、寝る時間はとうに過ぎているのに、しゃべったり、本を読んだり、コーヒーを淹れたり。こういう力の抜けた時間が欲しかったのだなぁと感じた 楽しい疲労感の夜でした。
幸せを願って...
/今年も、ミュゲの日を迎えました。5月1日に家族や友人にスズランを贈り、日頃の感謝の気持ちや、幸運を願うフランスのしきたりです。イギリスには縁のないもののようで、海外暮らしの長い友人も、子どもの先生も「ミュゲの日?」ときょとんとしていましたが、私のなかではいつからか大切な日。 小さな庭ですがスズランを毎年増やしています。かわいらしいこの子たちにハサミをむけるとき、小さな声で切らせてもらうわね、と声をかけます。よい香りにつつまれ、私も幸せな気持ちになります。 ブルーベルもムスカリも、紫が美しくて。5月に入ってもダウンコートとセーターを着て、雨が降り続いて...さすがに滅入ることも多いのですが、花の美しさからエネルギーを受けます。 みなさまにも、素敵なことがたくさんありますように。(K)
四旬節、晴れ間のオレンジ空など
/日本の卒園・卒業式のニュースを目にするこの頃です。みなさま、おめでとうございます。クルールのパターンで縫ってくださった方々はどのような卒業と入学のシーズンをお迎えになっているでしょうかと、こちらから想像をしつつ、素晴らしい日々でありますようにと願っています。イギリスは、夏が卒業時期。いまは、イースター前の四旬節の最中です。友人や先生のなかには、伝統的に断つ乳製品のほか、砂糖やアルコールをこの時期にやめる人がいるのですが今年は、中学生になった息子も砂糖の入ったスナックをやめると決めたと言われ...。 普段から気をつけていたつもりでも、毎日のお弁当のほかに、10時の休憩時に食べるものを持たせる母としては砂糖を全く使わないものを用意するためにはそれなりに準備が必要なことを痛感。「おやつは、小さな食事と考えるといいですよ」と歯医者さんに言われたことを思い出し、さつまいもやじゃがいも、巻き寿司やらを持たせるこの頃です。幼児の頃のおやつみたいです。久しぶりにレーズンで甘さを足した蒸しパンなども作ってみました。毎日少しずつ日が延びてきました。相変わらずの雨続きですが、晴れ間の夕方に美しい空を見上げることができました。大人も子どもも、思わず外に出てしまう晴れ間の嬉しさ。あたたかな春までは、あと一月半くらいかかりそうです。みなさまの春ソーイングを見ながら、わくわく気分のお裾分けをいただいています。
小さな春
/今年もスノードロップスの季節がやってきました。 もうすぐ13歳の息子の帰宅後第一声は「今日、スノードロップスをひとつみつけた!」でした。 数日後、娘が「私も、みかけた!」と第一声。 嬉しいのは私だけではないみたいです。本当にグレーで、寒々しい冬なので生きているものが、育っている姿が、励みになるのです。 少しだけ温暖な海辺の町にはお写真のようにたくさん咲いている場所がありました。地元の方曰く「ここは、早く咲くのよね」とのこと。 足元の小さな春を探す最近です。寒いですが、みなさまどうぞあたたかくお過ごしくださいね。
寒波
/比較的おだやかな冬が続いたので(ただし、3週間の雨模様)まだ、ストールや帽子を全部は出し切っていないときに急に寒くなりました。急に、というのはお天気予報を見なくなった私のせいかと思います。どうせ毎日雨だから...見てもね...なんて思っているのですが友人たちは気温、特に、霜を気にするようです。 早朝のまだ誰も起きていない時間にさくりさくりと足下でひびく音が好きです。そっと手で触れると、ピリッとするくらい冷たいことも。 もちろん、家に帰ってすぐに温められる距離だから冒険できるのですが。 これからは、車の解凍時間を十分に予定して朝の準備をしなくてはいけません。 年初から大きな災害が相次ぎ、こちらでも報道がつづいています。 能登半島地震で被災されたみなさま、ご不安な思いをされているみなさまに 心よりのお見舞い申しあげます。 一日もはやく、穏やかな暮らしをおくれますように、と 家族や友人たちとお祈りしています。