椿の道
CouleureStaff /椿という花を、
とても日本的だと思っていた私にとって、
椿がたくさん、たくさん植えられている近くの庭を
イギリスでみつけたときには、喜び以上に驚きがありました。
でも、考えてみると、
ココ・シャネルもカミリア(椿)をモチーフにしていますし、
イギリスにもカミリアが描かれた絵画や陶磁器がありますね。
椿は、日本や中国のイメージがあり、
ヨーロッパでも愛されている花です。
椿は、17世紀に日本はじめアジア諸国を訪れたケンペルによって
「Japan Rose」として書物に紹介されたそうです。
(ちなみに、ケンペルは出島から箱根を通って江戸へ行き、
将軍・徳川綱吉に2度謁見しています。
その当時の箱根越えの資料を読む機会がありましたが、
とても面白かったです。)
記録されているイギリス初の椿
(書物ではなく生きている植物)は1739年のもの。
造園に熱心だった第8代ピーター男爵の庭に、
一重の赤・白の椿があったそうです。
様々な場所に広まった椿、嬉しい文化の架け橋です。
落ちている花で、
ケーキ屋さんに、髪飾り屋さん、ブローチ屋さんごっこ。
(袖口が真っ黒でお恥ずかしい...!)
こちらは「Cornish Snow」という椿です。
コーンウォールはイギリス最西南にあり、
雪はめったに降らないと思うのですが、
3m近いこの椿の下に立つと、
雪になぞらえたくなる気持ちが伝わります。
今年もそろそろ椿は終わりです。また来年... (K)
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